■ 卦辞・爻辞の説明
001001 雷 ・ 雷 ・ 震
<卦の配列順序の説明(易経・序卦伝より)>
新事態の対応
理由:517.神聖なる器(鼎)を取り扱うのに最も適しているのは長男である。長男は震であり,震は新たな事態を引き起こし,人はそれを畏れ慎みつつ適切な対応が必要である。従って,新秩序確立の道(=鼎)に続くは新事態の対応(=震)。
<卦辞>
510.成功が期待できる直前になって,突然襲いかかる新たな事態には慌てず騒がず慎重に対処することが肝腎です。過去の教訓なども考え落ち着いて対応すれば,一通り済んだ後は笑い話であることが多いものです。原典参照
<爻辞>
初九511.驚愕するような新事態が勃発しました。過去の教訓なども考え落ち着いて対応し,後で笑い話になるように心がけてください。そうすれば吉です。 原典参照
六二512.突発した新事態の危険が迫っており,財産をも捨てて安全な場所に避難せねばならないかもしれません。脅威が一通り去った後には無事財産は戻ってくるでしょう。 原典参照
六三513.突然な新事態のショックで茫然自失の状態かもしれません。しかし,こんな時でも過ちを正して新たに前進を始めれば問題ありません。 原典参照
九四514.突然な新事態のショックと,周囲からのプレッシャーで途方に暮れているようです。それはあたかも,泥沼に嵌まり込んで,身動きがとれない様に似ています。 原典参照
六五515.いくら突然の新事態が襲ってきても,有事の覚悟を失わずに,公平さを保って前に進めば,危険ではあっても大きく失わずに乗り切ることができます。 原典参照
上六516.突然の新事態のショックに終始おろおろし,疲れ果てた状態で前進してもうまくいきません。災いがあります。そもそも,自分の身に災難が降りかかる前に,隣を見て警戒し予防措置をとる心構えがあれば問題はないのです。 原典参照