<爻辞>:
初九 | 341.身の程もしらずに,さかんに進むことに気がはやっています。このまま前に進むのは,いくら至誠から出たこととはいえ凶です。折角の真心が誤解されます。 |
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九二 | 342.おうおうにしてやり過ぎることが多いのですが,中庸の徳の原則にのっとって,自制し正しさを保って進むのならば,大いに進んで差し支えありません。吉です。 |
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九三 | 343.ずる賢い才子は,独断的に勢いに乗じて妄進しようとしますが,立派な志があり,自制することを知っている優れた人物はそういうことはありません。妄進の度がすぎると,いかに目的が正しくても危険です。羊が妄進して,角を柵の網に絡ませて,もがき苦しむような目にあうでしょう。 |
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九四 | 344.垣根に絡んでいた羊の角が放たれたような状態です。前途には何の支障も見えないので,志操さえ正しく持って進めば,大いに前進しても吉です。懸念していた悔いもなくなることでしょう。 |
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六五 | 345.自分の優しい性格では,今の地位にいても会社が前進する助けにならないことが分かっているので,盛んにこの地位を奪おうと妄進してくる部下達を目のあたりにしても気持は静かだ。悔いはない。 |
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上六 | 346.妄進したあげくに,にっちもさっちもいかなくなり,難しい立場にあります。しかし,このような自分の立場をわきまえて,十分反省し身を慎むことができれば吉です。 |
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