■ 卦辞・爻辞の説明
010010 水 ・ 水 ・ 坎
<卦の配列順序の説明(易経・序卦伝より)>
暗闇での意志の道
理由:297.行き過ぎた状態は永くは続かない。必ず落とし穴に嵌まる。そこは暗いが奈落の底ではない。希望はある,這い出る意志が重要である。従って,行き過ぎた状態(=大過)に続くは暗闇での意志の道(=習坎)。
<卦辞>
290.艱難・危険に満ち溢れた状況に,まるで真っ逆さまに落ちていく人のようです。しかし,いかに真暗闇の危険であっても,自分を弁え自信を持って天の道に従っていけば,あたかも水が峡谷を通り過ぎるが如く安全に艱難を切り抜けることができるでしょう。原典参照
<爻辞>
初六291.たび重なる艱難に陥ってしまい,どうしていいか分からない状態です。凶です。このような場合には,自分の道を失わないよう,また自信をなくさないようするしかありません。 原典参照
九二292.まだ艱難の中にあります。容易にこの困難・危険を克服することはできませんが,注意深く自信を持って状況の理解すれば、少しは得るところがあるでしょう。 原典参照
六三293.前を見ても,後ろを見ても,険難です。暗い井戸に落ち込んだようなものです。もがいても何にもなりません。行動をおこしてはなりません。最適な時期と環境を待つしかありません。 原典参照
六四294.リーダーの右腕である貴方は,リーダーと一緒にこの険難を打開していくべきです。心配しなくても,リーダーと貴方は物質的でなく精神的な誠実さと敬意でお互い結ばれています。 原典参照
九五295.険難を救済すべき責任がありますが,険難はまだ解ける状態ではありません。しかし遅かれ早かれ前に進みます。どのような暗く、険難な状況であっても自信さえ失くさなければ出口はいつもあるものです。 原典参照
上六296.手足を縛られた上に,棘の牢屋に3年入れられるような険難状態です。凶です。肝腎なのは,自分を弁え自信を持って,あまりネガティブにならないことです。 原典参照