■ 卦辞・爻辞の説明
110010 風 ・ 水 ・ 渙
<卦の配列順序の説明(易経・序卦伝より)>
離散を防ぐ道
理由:597.悦ぶとホッとして,結ばれた心も解け散ってしまう。従って,悦びの功罪(=兌)に続くは解け散ること,そしていかに離散を防ぐ(=渙)かということ。
<卦辞>
590.祭りのような悦びが終わると,人のエネルギー・焦点も分散してしまいます。一旦離散した人心を再結集するには求心力が必要で,その号令を発する貴方は,私財を投げ打ってでも仲間の繁栄を思うほどの人格者でなければいけません。原典参照
<爻辞>
初六591.バラバラに散ってしまいそうだけれど,これを救うのに強力な応援を得ることができれば成功を収めて吉です。従順な気持ちで応援をお願いしてください。 原典参照
九二592.シッカリとした自分の信念があれば,仲間が離散の危機に陥っている所を救う機会を捕まえることができるでしょう。時機に従って行動することが大切で,そうすれば悔いがなくなります。 原典参照
六三593.ちょっと利己的で近視眼的な貴方ですが,その欠点を克服して自分の身勝手さを蹴散らすことによって,友達のために良いことができるでしょう。それゆえ悔いはありません。 原典参照
六四594.自らのグループを解散させることでトップへの忠誠を示し,自然と善人・正しい人々がトップの周りに集まるように仕向けるとは立派です。なかなか常人の思い及ぶところではありません。大いに吉でしょう。 原典参照
九五595.経営者として汗を振り絞って大号令を発する場合,貴方は人格者でありかつ号令の成果を示さなくては意味がありません。そのためには,いままで蓄積した私財を投げ打ってでも会社全体の繁栄を誘導することが必要です。そうすれば問題はないでしょう。 原典参照
上九596.憂えるべき状況を蹴散らし,危険からすでに遠く去り逃れて悠々たる状態です。問題はありません。 原典参照