■ 卦辞・爻辞の説明
110011 風 ・ 澤 ・ 中孚
<卦の配列順序の説明(易経・序卦伝より)>
誠意と信頼の道
理由:617.節度があってこそ人からもその誠意を信用される。従って,節制の道(=節)に続くは誠意と信頼の道(=中孚)。
<卦辞>
610.上に立つ者に誠意があり信頼に足るならば,賢愚を問わず,下の人達は悦んで従ってくるでしょう。誠意・信頼こそが全員が一丸となって結束した状態にできるのです。大きな仕事に挑戦しても必ず成功します。身を正しく保って行動することです。原典参照
<爻辞>
初九611.誠意・信頼以外に心を動かさずに,これらの徳に徹すれば,余裕と自信ができ吉でしょう。これらの徳以外に心を動かすと,かえって余裕を失います。 原典参照
九二612.お互い離れていても,声を掛け合いながらやっていけるのは,お互いの誠意が通じ合っているからですね。達成した時の喜びもきっと分かち合えるでしょう。 原典参照
六三613.貴方は,ライバルと競争するに当たって方針が定まらず混乱しているようです。混乱の原因は貴方が経営陣に対して誠実さや信頼するという点において迷いがあるためです。一貫して誠実かつ信頼せねばなりません。 原典参照
六四614.会社でいえばナンバー2の地位まで昇り詰め,もはや満月にも近い状況です。お互い信頼し誠実な部下もいるのでしょうが,彼のことにはあまり拘わらずに,ひたすらトップのために尽くしても問題ありません。 原典参照
九五615.貴方は誠意あふれかつ信頼に足る人なので,今のプロジェクトを全員が一丸となって結束した状態へとリードできるでしょう。もとより問題があろうはずはありません。 原典参照
上九616.貴方は誠意・信頼に欠けるわけではないが,自信がありすぎて実行が伴わない状況です。例えば,空を飛べない鶏が,鳴き声だけはけたたましくても地面から離れられない。口ばっかりでは,いくら正しくても何もなりません。凶です。 原典参照