■ 卦辞・爻辞の説明
110101 風 ・ 火 ・ 家人
<卦の配列順序の説明(易経・序卦伝より)>
世帯経営の道
理由:377.外地で傷ついた者は必ず家に帰る。従って,不遇時の道(=明夷)に続くは世帯経営の道(=家人)。
<卦辞>
370.家庭生活は常に和やかでなければなりませんが,あまり厳しすぎてもよくないが,あまり甘えさせたりするのもよくない。父母と子,兄弟,夫婦がそれぞれ成すべき事がきちんとできて始めて家が斉います。家が斉って初めて社会・国が斉うのです。原典参照
<爻辞>
初九371.家庭をしっかりと治めるためには,断固たる態度をもって,家の人々がトラブルに巻き込まれる前に対策をねる心がけが必要です。 原典参照
六二372.妻たるもの家庭にあっては優しくてしっかりしているのが一番です。常に家族に料理して食べさせ,自分の我意を押し通すようなことがなければ吉です。 原典参照
九三373.調和のとれた家庭生活を築くという面では,あまり厳しすぎてもよくないが,あまり甘えさせたりするのもよくない。しかしどちらかと言えば,厳しすぎるくらいのほうが悔いが残っても吉です。 原典参照
六四374.貴方は優しく控え目な方です。家事に精を出せばますます家が富んできます。大吉です。 原典参照
九五375.夫婦が互いに愛し合い,家がよく斉っています。家が斉っていることは社会・国が治まる本ですから,このようであると何ら悔いることはなく吉でしょう。 原典参照
上九376.家を治めるにあたって,自分に厳しくすることから始め,誠意・自省を意識し威厳を保って治めれば最後には吉となります。 原典参照