■ 卦辞・爻辞の説明
111011 天 ・ 澤 ・ 履
<卦の配列順序の説明(易経・序卦伝より)>
危機管理
理由:107.物事が蓄えられれば,好意や正しさが実行されねばなりません。従って,蓄積・進歩(=小蓄)に続くは実行(=履)。
<卦辞>
100.虎の尾を踏むがごときの慎重さと礼儀を持って臨めば、危険な状況をもなんとか乗り切れるでしょう。「虎の尾を踏む」とは、事前に危険を察知して、潜在的な危機と困難に備えねばならない、というアドバイスです。原典参照
<爻辞>
初九101.能力があっても低い地位に甘んじて満足している貴方。飾らず,あるがままでやっていってなにも悪くありません。 原典参照
九二102.坦々として,ひとり静かに,世の喧燥を離れて道を履行するのがよいでしょう。世捨て人のごとく私利私欲に心乱さず正しくゆけば吉。 原典参照
六三103.この時機に,がらにもない野心を起こし,自負心を起こして甘い考えでいくと虎の尾を踏んでがっぷりやられることになります。またこれは,武勇一辺倒の辣腕の人が間違いで社長となり,知恵不足で経営を誤るようなもの。凶。 原典参照
九四104.虎の尾を踏むような危険な地位にあるけれども,十分注意・警戒して慎重に行動すれば終には吉となるでしょう。 原典参照
九五105.断固として決行すべきである。志節一貫していても時には危ういこともあるでしょうが,正統なリーダーなので問題ありません。 原典参照
上九106.人間の運・不運は平生いかなる行いをするかによって定まります。その履み行なったころを折に触れて反省・要約していくことが大きな成功につながります。大いに吉です。 原典参照