易経本文
漢字表記日本語の読み方例
小畜、亨。しょうちくは、とおる。
小畜は、亨る。
密雲不雨、自我西郊。みつうんあれどあめふらず、わがせいこうよりす。
密雲あれど雨ふらず、わが西郊よりす。


彖伝
漢字表記日本語の読み方例
彖曰、小畜柔得位而上下應之、曰小畜。たんにいわく、しょうちくはじゅう、くらいをえてじょうげこれにおうずるを、しょうちくという。
彖に曰く、小畜は柔、位を得て上下これに応ずるを、小畜と曰う。
健而巽、剛中而志行、乃亨。けんにしてしたがい、ごうちゅうにしてこころざしおこなわる、すなわちとおるなり。
健にして巽い、剛中にして志行なわる、すなわち亨るなり。
密雲不雨、尚往也。みつうんあれどあめふらずとは、ゆくをたっとぶなり。
密雲あれど雨ふらずとは、往くを尚ぶなり。
自我西郊、施未行也。わがせいこうよりすとは、ほどこしいまだおこなわれざるなり。
わが西郊よりすとは、施しいまだ行なわれざるなり。


象伝
漢字表記日本語の読み方例
象曰、風行天上小畜。しょうにいわく、かぜてんじょうをいくはしょうちくなり。
象に曰く、風天上を行くは小畜なり。
君子以懿文徳。くんしもってぶんとくをよくす。
君子もって文徳を懿くす。


出典; ①高田真治・後藤基巳訳(1969) 『易経』(上)(下)岩波文庫(岩波書店)