易経本文
漢字表記日本語の読み方例
六三。眇能視、跛能履。りくさん。すがめにしてよくみるとし、あしなえにしてよくふむとす。
六三。眇にして能く視るとし、跛にして能く履むとす。
履虎尾咥人、凶。とらのおをふめばひとをくらう、きょうなり。
虎の尾を履めば人を咥う、凶なり。
武人為干大君。ぶじんたいくんとなる。
武人大君となる。


象伝
漢字表記日本語の読み方例
象曰、眇能視、不足以有明也。象に曰く、すがめにしてよくみるとすとは、もってめいありとするにたららざるなり。
象に曰く、眇にして能く視るとすとは、もって明ありとするに足らざるなり。
跛能履、不足以與行也。あしなえにしてよくふむとすとは、もっておこないをともにするにたらざるなり。
跛にして能く履むとすとは、もって行をともにするに足らざるなり。
咥人之凶、位不当也。ひとをくらうのきょうは、くらいあたらざればなり。
人を咥うの凶は、位当らざればなり。
武人為干大君、志剛也。ぶじんたいくんとなるとは、こころざしのみごうなるなり。
武人大君となるとは、志のみ剛なるなり。


出典; ①高田真治・後藤基巳訳(1969) 『易経』(上)(下)岩波文庫(岩波書店)