易経本文
漢字表記日本語の読み方例
離、利貞。亨。りは、ただしきによろし。とおる。
離は、貞しきに利ろし。亨る。
畜牝牛吉。ひんぎゅうをやしなえばきちなり。
牝牛を畜えば吉なり。


彖伝
漢字表記日本語の読み方例
彖曰、離麗也。たんにいわく、りはりなり。
彖に曰く、離は麗なり。
日月麗乎天、百穀草木麗乎正。にちげつはてんにつき、ひゃっこくそうもくはつちにつく。
日月は天に麗き、百穀草木は土に麗く。
重明以麗乎正、乃化成天下。ちょうめいもってせいにつけば、すなわちてんかをかせいす。
重明もって正に麗けば、すなわち天下を化成す。
柔麗乎中正、故亨。じゅう、ちゅうせいにつく、ゆえにとおる。
柔、中正に麗く、故に亨る。
是以畜牝牛吉。ここをもってひんぎゅうをやしなえばきちなるなり。
ここをもって牝牛を畜えば吉なるなり。


象伝
漢字表記日本語の読み方例
象曰、明両作離。しょうにいわく、めいふたたびたびおこるはりなり。
象に曰く、明両たび作るは離なり。
大人以継明、照干四方。たいじんもってめいをつなぎ、しほうをてらす。
大人もって明を継ぎ、四方を照らす。


出典；　①高田真治・後藤基巳訳(1969)　『易経』（上）（下）岩波文庫（岩波書店）