易経本文
漢字表記日本語の読み方例
震、亨。しんは、とおる。
震は、亨る。
震来虩虩。笑言唖唖。しんのきたるときげきげきたり。しょうげんあくあくたり。
震の来るとき虩虩たり。笑言唖唖たり。
震驚百里、不喪ヒ鬯。しんはひゃくりをおどろかせども、ひちょうをうしなわず。
震は百里を驚かせども、ヒ鬯を喪わず。


彖伝
漢字表記日本語の読み方例
彖曰、震亨、震来虩虩、恐致福也。たんにいわく、しんはとおる、しんのきたるときげきげきたりとは、おそれてふくをいたすなり。
彖に曰く、震は亨る、震の来るとき虩虩たりとは、恐れて福を致すなり。
笑言唖唖、後有則也。しょうげんあくあくたりとは、のちにはのりあるなり。
笑言唖唖たりとは、後には則あるなり。
震驚百里、驚遠而懼邇也。しんはひゃくりをおどろかすとは、とおきをおどろかしちかきをおそれしむるなり。
震は百里を驚かすとは、遠きを驚かし邇きを懼れしむるなり。
出可以守宗廟社稷、以為祭主也。いでてもってそうびょうしゃしょくをまもり、もってさいしゅとなるべきなり。
出でてもって宗廟社稷を守り、もって祭主となるべきなり。


象伝
漢字表記日本語の読み方例
象曰、洊雷震。しょうにいわく、しきりにかみなりあるはしんなり。
象に曰く、洊りに雷あるは震なり。
君子以恐懼脩省。くんしもってきょうくしゅうせいす。
君子もって恐懼修省す。


出典; ①高田真治・後藤基巳訳(1969) 『易経』(上)(下)岩波文庫(岩波書店)