■ 卦辞・爻辞の説明
011011 澤 ・ 澤 ・ 兌
<卦の配列順序の説明(易経・序卦伝より)>
悦びの功罪
理由:587.謙虚に物事を進めれば人を悦ばすことができる。従って,謙虚に進む(=巽)に続くは悦びの功罪(=兌)。
<卦辞>
580.貴方が困難にあたっても悦んで先頭に立つリーダーであればメンバーは苦労をも忘れて悦んで働き,死ですらも畏れないでしょう。悦びが重なり合って調和した関係を作るのです。反対に,人の道をはずれた悦びを求めると,いずれ問題がおこり悔いが残りかねません。原典参照
<爻辞>
初九581.貴方の行動が確固としかつ公平なので,他の人達がお互いへつらいというのではなく,心底悦び合っているようです。吉です。 原典参照
九二582.お互いの志が全く誠実で信頼できるもののようです。そういう真心で交友することは本当に悦ばしいことです。吉です。 原典参照
六三583.自ら悦んで下に迎合する傾向があります。または,外から邪心をもって迎合してくる者を,悦んで受け入れる傾向も見えます。災いがあるでしょう。 原典参照
九四584.年上・年下どちらと悦びを共にしようかと,二股かけて考えあぐねています。心安まることがないのですが,年下に誘惑されるのは拒絶することを思い切って決断すべきです。決断すれば慶びが得られるでしょう。 原典参照
九五585.トップに立った貴方の悦びに付け込んで,他人から利益を得たりまた他人をミスリードする危険な人に注意すべきです。危険です。貴方が心から信頼している先輩はおべっか使いかもしれません。 原典参照
上六586.功成り名遂げた後は,世間にあまり関わらずに独り楽しむ境地が必要です。いつまでも昔の仲間を引き込んで悦にいってるようではいけません。今後にご注意あれ。 原典参照