■ 卦辞・爻辞の説明
101101 火 ・ 火 ・ 離
<卦の配列順序の説明(易経・序卦伝より)>
理性付着の道
理由:307.暗いところに落ちれば,人は必ず何かに付着する。従って,暗闇(=習坎)に続くは明るいもの(理性)への付着(=離為火)。
<卦辞>
300.人が人に附き従い,また仕事に就くにあたっては,対象の善悪を見極めることが大事ですが,これは真心と誠実さがなければできません。そして付き従う場合に必要なのは,雌牛のごとき従順さです。これを養い保てれば吉です。原典参照
<爻辞>
初九301.新しい状況下ではとかく最後まで見通すことは難しいものです。とにかく慎重に行動することを心がけてください。そうすれば悪くはありません。 原典参照
六二302.貴方は,中庸で正しい原理・原則に従っており,道理をわきまえているようです。知性がすばらしく輝いています。大いに吉です。 原典参照
九三303.既に最盛期は過ぎ去ったようです。しかし,残りの時間をいかに楽しく過ごせるかが問題なのであって,年取ったことをいたずらに嘆いていては凶です。 原典参照
九四304.自己の理性を過信し,突然名乗りを上げても上手く行きません。こんなに軽率では所詮他人から受け入れられず,袋叩きにあって放り出されるような目に遭うでしょう。 原典参照
六五305.トップの座に昇ったは良いものの,上は実力会長,下は横暴専務に挟まれて,吐息まじりで嘆き悲しんでいるような状態です。しかしながら,こんな弱々しく見える貴方は,温和で公正な態度を貫いているので吉です。 原典参照
上九306.第一線を退いたとはいえ,剛毅・聡明である貴方は,グループ全体を鳥瞰し,あまねく明をもたらすことができるほどです。この文明を滅ぼさんとする敵を成敗する時,首領のみを厳重に処罰し,雑魚は寛大に処置していけば悪くありません。 原典参照