易経本文
漢字表記日本語の読み方例
豫、利建侯行師。よは、きみをたていくさをやるによろし。
豫は、侯を建て師を行るに利ろし。


彖伝
漢字表記日本語の読み方例
彖曰、豫剛應而志行。たんにいわく、よはごうおうぜられてこころざしおこなわる。
彖に曰く、豫は剛応ぜられて志行なわる。
順以動豫。じゅんもってうごくはよなり。
順もって動くは豫なり。
豫以順動、故天地如之。よはじゅんもってうごく、ゆえにてんちもかくのごとし。
豫は順もって動く、故に天地もかくのごとし。
而況建侯行師乎。しかるをいわんやきみをたていくさをやるをや。
しかるをいわんや侯を建て師を行るをや。
天地以順動、故日月不過而四時不忒。てんちはじゅんをもってうごく、ゆえににちげつあやまたずしてしじたがわず。
天地は順をもって動く、故に日月過たずして四時忒わず。
聖人以順動、則刑罰清而民服。せいじんじゅんをもってうごけば、すなわちけいばつきよくしてたみふくす。
聖人順をもって動けば、すなわち刑罰清くして民服す。
豫之時義、大矣哉。よのじぎ、おおいなるかな。
豫の時義、大いなるかな。


象伝
漢字表記日本語の読み方例
象曰、雷出地奮豫。しょうにいわく、らいのちをいでてふるうはよなり。
象に曰く、雷の地を出でて奮うは豫なり。
先王以作楽崇徳、殷薦之上帝、以配祖考。せんおうもってがくをつくりとくをたっとび、さかんにこれをじょうていにすすめ、もってそこうをはいす。
先王もって楽を作り徳を崇び、殷んにこれを上帝に薦め、もって祖考を配す。


出典; ①高田真治・後藤基巳訳(1969) 『易経』(上)(下)岩波文庫(岩波書店)