易経本文
漢字表記 日本語の読み方例 復、亨。出入无疾、朋衆无咎。 ふくは、とおる。でいりやまいなく、ともきたりてとがなし。
復は、亨る。出入疾なく、朋来りて咎なし。反復其道、七日来復。 そのみちをはんぷくし、なのかにしてらいふくす。
その道を反復し、七日にして来復す。利有攸往。 ゆくところあるによろし。
往くところあるに利ろし。
彖伝
漢字表記 日本語の読み方例 彖曰、復亨、剛反也。 たんにいわく、ふくはとおるとは、ごうかえるなり。
彖に曰く、復は亨るとは、剛反るなり。動而以順行。 うごきてじゅんをもっていく。
動きて順をもって行く。是以出入无疾、朋来无咎。 ここをもってでいりやまいなく、ともきたりてとがなきなり。
ここをもって出入疾なく、朋来りて咎なきなり。反復其道、七日来復、天行也。 そのみちをはんぷくし、なのかにしてらいふくするは、てんぎょうなり。
その道を反復し、七日にして来復するは、天行なり。利有攸往、剛長也。 ゆくところあるによろしとは、ごうちょうずればなり。
往くところあるに利ろしとは、剛長ずればなり。復其見天地之心乎。 ふくはそれてんちのこころをみるか。
復はそれ天地の心を見るか。
象伝
漢字表記 日本語の読み方例 象曰、雷在地中復。 しょうにいわく、らいのちちゅうにあるはふくなり。
象に曰く、雷の地中に在るは復なり。先王以至日閉関、商族不行、后不省方。 せんおうもってしじつにせきをとじ、しょうりょいかず、きみはほうをかえりみず。
先王もって至日に関を閉じ、商旅行かず、后は方を省みず。
出典; ①高田真治・後藤基巳訳(1969) 『易経』(上)(下)岩波文庫(岩波書店)