易経本文
漢字表記 日本語の読み方例 明夷、利艱貞。 めいいは、くるしみてていなるによろし。
明夷は、艱しみて貞なるに利ろし。
彖伝
漢字表記 日本語の読み方例 彖曰、明入地中明夷。 たんにいわく、めいのちちゅうにはいるはめいいなり。
彖に曰く、明の地中に入るは明夷なり。内文明而外柔順、以蒙大難。 うちぶんめいにしてそとじゅうじゅん、もってたいなんをこうむる。
内文明にして外柔順、もって大難を蒙る。文王以之。 ぶんおうこれをもってせり。
文王これをもってせり。利艱貞、晦其明也。 くるしみてていなるによろしとは、そのめいをくらますなり。
艱しみて貞なるに利ろしとは、その明を晦ますなり。内難而能正其志。 うちなんにしてよくそのこころざしをただしくす。
内難にして能くその志を正しくす。箕子以之。 きしこれをもってせり。
箕子これをもってせり。
象伝
漢字表記 日本語の読み方例 象曰、明入地中明夷。 しょうにいわく、めいのちちゅうにはいるはめいいなり。
象に曰く、明の地中に入るは明夷なり。君子以莅衆、用晦而明。 くんしもってしゅうにのぞみ、かいをもちいてしかもめいなり。
君子もって衆に莅み、晦を用いてしかも明なり。
出典; ①高田真治・後藤基巳訳(1969) 『易経』(上)(下)岩波文庫(岩波書店)