易経本文
漢字表記日本語の読み方例
家人、利女貞。かじんは、おんなのただしきによろし。
家人は、女の貞しきに利ろし。


彖伝
漢字表記日本語の読み方例
彖曰、家人、女正位乎内、男正位乎外。たんにいわく、かじんは、おんな、くらいをうちにただし、おとこ、くらいをそとにただす。
彖に曰く、家人は、女、位を内に正し、男、位を外に正す。
男女正、天地之大義也。だんじょただしきは、てんちのたいぎなり。
男女正しきは、天地の大義なり。
家人有厳君焉、父母之謂也。かじんにげんくんありとは、ふぼのいいなり。
家人に厳君ありとは、父母の謂いなり。
父父、子子、兄兄、弟弟、夫夫、婦婦、両家道正。
ちちはちちたり、こはこたり、あにはあにたり、おとうとはおとうとたり、おっとはおっとたり、つまはつまたり、しこうしてかどうただし。
正家而天下定矣。いえをただしくしててんかさだまる。 
家を正しくして天下定まる。 


象伝
漢字表記日本語の読み方例
象曰、風自火出家人。しょうにいわく、かぜのひよりいずるはかじんなり。
象に曰く、風の火より出ずるは家人なり。
君子以言有物、而行有恒。くんしもってげんにはものあり、おこないにはつねあり。
君子もって言には物あり、行いには恒あり。


出典; ①高田真治・後藤基巳訳(1969) 『易経』(上)(下)岩波文庫(岩波書店)