■ 卦辞・爻辞の説明
001100 雷 ・ 山 ・ 小過
<卦の配列順序の説明(易経・序卦伝より)>
分を守り足るを知る道
理由:627.人に誠意ある場合には必ず言ったことを実行する。そして実行すると必ずやり過ぎる。従って,誠意と信頼の道(=中孚)に続くは分を守り足るを知る道(=小過)。
<卦辞>
620.過ぎたるは及ばざるが如し,小食は大食に優れりとはよく言われています。小さな事をきっちり正しく積み重ねていくことで,大きいことをやり遂げることができます。鳥のように高く舞い上がることばかりに挑戦しているようでは災いがあるでしょう。原典参照
<爻辞>
初六621.まだ実力も弱く,現時点で想定できる以上のことをやろうとするのは,ちょっと行き過ぎというものです。自分を抑えられないようでは凶でしょう。 原典参照
六二622.経営トップに,自分の平常の抱負を実現しようと上申しても声は届かないものです。しかし,その配下の幹部の助けは得られたので問題はありません。 原典参照
九三623.経営トップに勇気をもって進言しようとしても,脆弱なトップなので中止すべきです。貴方に危害を加えそうな上位者もいますし,少し度を過ごすくらいに注意が必要です。凶です。 原典参照
九四624.平常はやり過ぎないようにして部下と対応するので,問題はありません。しかし,進んで事にあたろうとすれば,危険ですので警戒が必要です。自分を過信してはいけません。常に身を正しく保っていてください。 原典参照
六五625.貴方は既に上に昇りすぎて,下との調和が図れていないようです。従って,貴方がいくら優しく寛大で人々のために役にたちたいと願っても,事を起こすには時機いまだ至らずという状態です。有為・有能な自分の補佐役を下から探し抜擢することから始めてください。 原典参照
上六626.身の程をわきまえずに高望みし過ぎしすぎた状況です。あくまでも自分を抑えて,地道にやるべきです。人災ともいえる災いにあうでしょう。 原典参照