■ 卦辞・爻辞の説明
010110 水 ・ 風 ・ 井
<卦の配列順序の説明(易経・序卦伝より)>
自我の深修
理由:487.上に昇って行き詰り,疲労・消耗すれば必ず下に帰る。自己に立ち戻って深める。従って,疲労・消耗への対処(=困)に続くは自我の深修(=井)。
<卦辞>
486.人は,世間から見捨てられたような苦境に立った時こそ真の自分に立ち戻ることができます。そして,その疲弊・消耗にもめげず,新たな自分を模索・発見し,自分を磨き上げ,再度世間の役に立つことで自己実現ができるのです。原典参照
<爻辞>
初六481.世間から見捨てられたと感じても,そもそも自分は何であったのか。自分の周りから人々が去っていく中でこそ,自分に深く立ち返れるのです。 原典参照
九二482.世間から見捨てられ,ふと自分を見詰め直したら思わぬ才能もあることに気づく。まだ仲間が手助けしてくれるまでには行かないが,貴方一人だけならなんとかやって行けそうです。 原典参照
九三483.新たなる自己を発見し,これを深め,すでに才徳共に備わった状態なのですが,貴方を認め登用してくれる人物はまだ現れません。痛ましいかぎりですが,もし人物を見抜ける立派なリーダーさえいれば,貴方を登用することでお互いが福を享けられるでしょう。 原典参照
六四484.井戸の修復のために内側に敷き瓦を敷き詰めましたが,いまだ大量の水を供給するには至っていないような状態です。今はまだ貴方にとって将来に備えておく時期です,何の問題もありません。 原典参照
九五485.修復が完成した井戸からは冷たい清らかな水が湧き出ており,あとは人々がこの井戸の水を飲むだけであるような状態です。貴方の確りした性格と今の高い地位からして,今やメンバー全員のために大いに役立つことができるでしょう。 原典参照
上六486.貴方は,会社のメンバー全員に分け隔てなく役に立っています。誠意をもってこの状態を続けることができれば大いに吉です。 原典参照