■ 卦辞・爻辞の説明
111010 天 ・ 水 ・ 訟
<卦の配列順序の説明(易経・序卦伝より)>
矛盾・訴訟
理由:067.必要(=需)なので,食べ物に群がってくれば,当然競争がおこり,争いにもなります。従って、需に続くは訟。
<卦辞>
060.人生の発展過程では内面的・対他的な矛盾論争がつきもの。そんな時には、違いを言いたてるのではなく、我彼の共通課題に立って争いの芽を途中で克服すれば吉。最後まで戦ってケリをつけるのはよくない、却って禍根を残す。経験に富んだ先輩の教えを聞くのがよい。大きな事には挑戦するのはやめたほうがいい。原典参照
<爻辞>
初六061.争いごとを長引かせてはいけない。少々の問題はあっても,始めのうちならば是非善悪の区別は明らかであるから思いきって対処すれば吉。 原典参照
九二062.私欲から権威ある上と争うことはできない。ささやかな領域を守っていれば災いはない。己に帰って,争いごとから遁れることである。 原典参照
六三063.古くからの徳義に生きることが重要。一貫していれば最後には吉。大きなプロジェクトの中にあっても自分を主張してはいけない。 原典参照
九四064.争い続けることは,結局うまくいかない。初心に帰って,態度を改め,自己の正しい道を失わないように安んじていけば吉。 原典参照
九五065.争いごとを正しく、公平無私でさばける貴方の人格・実力にはとても重要かつすばらしいものがあります。大いに吉です。 原典参照
上九066.争いごとに打ち克って大いに得るところがあり,喜びに堪えないようであっても,もともとが争いごとであるから重んずるに足りないものです。 原典参照